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2019年02月13日

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

北極星があるなら、南極星もあるのか。そんな疑問を抱いた経験の有る人は少なくないでしょう。南極星についてや、北半球と南半球で異なる星空の姿、南半球でしか見ることの出来ない星座など、南極星と南半球の星空についてご紹介します。

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

南極星は存在するのか

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

北半球の天球の北極に最も近い場所にある星である北極星。同じように南半球の天球の南極に最も近い場所にある星である南極星はあるのか疑問に感じたことがある方は少なくないでしょう。

南極星が有るのか無いのかという問いの答えは、「無いわけではない」という歯切れの悪いものになります。その訳は、北極星と比較すると非常に暗い星で、非常に目の良い人でもなければ肉眼で見ることが非常に困難だからです。

過去の南極星

地球は太陽の周りを公転していますが、地球自身もコマのように自転しています。回転するコマの軸が静止せずブレるように、地球の自転軸もブレる歳差運動を行います。このブレがあるために長期的には北極星も南極星も入れ替わり、南極星はおおよそ数千年の周期で入れ替わります。

紀元前150年頃には南極星は現在の「はちぶんぎ座σ星」ではなく「みずへび座β星」でした。現在の南極星よりは明るい星です。

未来の南極星候補

過去、現在と南極星をご紹介しましたが、当然未来にも南極星が入れ替わります。現在は暗すぎて南極星はないとも紹介されることがありますが1万6000年後にはカノープスと呼ばれる「りゅうこつ座α星」になると予測されています。

過去も現在も南極星は非常に暗いのですが、カノープスは全天で最も明るい太陽以外では最も明るいシリウスに次いで、全天で2番目に明るい星なので1万6000年後には南極星が見やすくなります。

歳差運動とは

歳差運動とはコマのように自転している物体の回転軸が、円を描くようにブレる現象です。歳差や歳差運動、軸の動きがすり鉢とすりこ木で、何かをすりつぶす動きに似ていることから「みそすり運動」や「すりこぎ運動」とも呼ばれます。

地球も自転している物体なので、当然歳差運動を起こしていますが、地球はコマより遥かに大きく重たいので人間の寿命より遥かに長い周期で歳差運動を起こしています。

南極星付近の星座10コ

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

南極星は北半球では見ることができない星ですが、南半球では北半球では見ることができない、さまざまな星や星座を見ることができます。

そんな、北半球の住民には珍しい、南極星の周辺にある南半球でしか見ることができない星座を10個ご紹介します。

その1:りゅうこつ座

日本では西日本など一部の地域でわずかに見ることができるだけの地味な星座ですが、南半球の星空では代表的な星座です。太陽を除けば全天で2番目に明るい将来の南極星候補のカノープスをはじめ、明るいβ星が多く、「ケンタウルス座」や「みなみじゅうじせい座」などと共に南半球の星空を飾っています。

みなみじゅうじ座と見誤りやすく「ニセ十字」と呼ばれる部分や「Diamond Cross」なども含まれています。

その2:はちぶんぎ座

地味な上に日本国内から観測できない星座ですが、南極星ではない地軸と天球が交わる「南の天極」はこの星座の中にあり、非常に暗いですが現在の南極星とされる星は、はちぶんぎ座のα星です。ただし、非常に暗いので南の天極を探す場合は「みなみじゅうじ座」が主に使われます。

ちなみに、八分儀は六分儀登場以前に使われていた道具で、物体の高度や水平方向の角度を測定できますが、六分儀のほうが便利なので廃れました。

その3:みなみじゅうじ座

北半球では余り見ることができませんが、南半球の代表的な星座です。代表的な星座の中で最も小さく、構成する星の明るさが揃っておらず、近くにある「りゅうこつ座」のニセ十字と間違えられることもあります。

サザンクロスとも呼ばれますが、北半球の北十字星であるノーザンクロスに対応してつけられた呼び名です。大航海時代には南極星は暗すぎるため、南極星の変わりにみなみじゅうじ座を利用して天の南極を観測していました。

その4:カメレオン座

南極星のすぐそばにあるため日本国内では観測できず、比較的暗く固有の名称を持つ星を持たない星座です。直接的な特徴ではありませんが、多くの星座とは異なり、作られたのが16世紀以降と比較的新しいことが特徴です。

ケンタウルス座などのように、多くの星座は神話を由来として持ちますが、カメレオン座は神話の由来を持ちません。1603年に出版された星図書のウラノメトリアで広く知られるようになりました。

その5:はえ座

南極星に近い位置にあるため日本からは観測できない星座です。小さく暗く、16世紀に作られた星座で、余り注目される事はありませんでしたが、1991年に日本の観測衛星が新星爆発を捕らえたことから注目されています。

直接的な特徴ではありませんが、名称にブレがある事が特徴です。「みつばち座」「はえ座」「とり座」などの名前をもち、日本でも1990年まで「はい座」が標準和名でした。現在は「はえ座」です。

その6:くじゃく座

南極星の近くにある南半球の星座ですが、比較的大きな星座なので日本でも南のほうであれば「くじゃく座」の一部を見ることが可能です。くじゃく座も16世紀に作られた星座で、神話などの由来は持ちません。

16世紀に作られた星座が多く登場しますが、16世紀に大航海時代で南半球の空を観測することができるようになったことが関連しており、南半球で初めて遭遇した物事や生き物が由来となっている星座が多いことも特徴です。

その7:ふうちょう座

「ふうちょう」は耳慣れない言葉ですが、極楽鳥の通称で知られるニューギニアの鳥の仲間です。南極星に近く日本国内からはまったく見ることができないといわれていますが、一応日本の領土の沖ノ鳥島からは水平線上にわずかにその姿を見ることができます。

古い書物では「いんどのみつばち座」とよばれること事がありますが誤植による誤解だといわれています。この星座も大航海時代の16世紀に作られた比較的新しい星座です。

その8:とびうお座

南極星に近く、日本の大部分の地域では一部分も見ることができない星座です。とびうお座も16世紀に作られた新しい星座です。ペーテル・ケイセルとフレデリック・デ・ハウトマンという2人の航海士と探検家の記録を元に、ペトルス・プランシウスが作成した地球儀に書き写しました。

さらに、ペトルス・プランシウスの地球儀を引用しヨハン・バイエルがウラノメトリアという星図書を作り広く知られるようになった星座です。

その10:みなみのさんかく座

南半球で見ることのできる星座です。北半球で見ることのできる似たような星座に「さんかく座」があります。星座以外で天球上で三角と付く存在には「春の大三角」「夏の大三角」「冬の大三角」があります。

みなみのさんかく座も大航海時代の16世紀のカメレオン座やハエ座などと同じ時期に作られた星座です。古い星図には現在のみなみのさんかく座とは異なるみなみのさんかく座が記録されていますがまったく関係がありません。

南半球の星座が見たい人におすすめのアイテム

残念ながら南半球の多くの星座は、日本など北半球側ではほとんど見ることができません。そもそも日本は夜でも街の明かりなどで空が明るく天体観測は難しいです。しかし、プラネタリウムであれば部屋の中で簡単に天体観測ができます。

ホームスターシリーズは従来の業務用レベルの性能を持ち、原盤を変えることでさまざまな地域の天球を観測できるため、たいへんおすすめの家庭用プラネタリウムです。

ニセ十字とは

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

本物の「みなみじゅうじ座」は非常に小さい星座で、構成する星の明るさもまばらなので非常に明るいりゅうこつ座を構成する星が「みなみじゅうじ座」と間違えられてしまうことがあり「ニセ十字」と呼ばれます。

構成する星の明るさが一番明るいのは正しいみなみじゅうじ座ですが、ニセ十字のほうは全ての星が2等星と明るさが揃っている上に、大きさそのものが正しいものより大きいため勘違いされる原因となっています。

ダイヤモンド・クロスとは

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

ダイヤモンド・クロスはニセ十字を持つりゅうこつ座がもつもうひとつの十字です。みなみじゅうじ座とニセ十字の間にあり、みなみじゅうじ座と間違えやすいもののひとつです。

天測航法など天体を基準に現在の位置を計算する場合に、誤ってニセ十字やダイヤモンド・クロスを、正しい「みなみじゅうじ座」と勘違いしてしまうと、正しい目的地に到着できないばかりか遭難してしまう可能性すらあるため、注意が必要です。

カノープスとは

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

カノープスはりゅうこつ座を構成する星のひとつのα星で、将来の南極星となると予測されている星です。全天で最も明るい星は太陽ですが、太陽を例外とするとシリウスが最も明るい星となり、カノープスは2番目に明るい星です。

シリウスほどではありませんが非常に明るい星で、最も明るく見えるときの土星よりも、さらに明るく見えますが、火星ほど明るくはありません。

カノープスの言い伝え

カノープスは非常に明るい星で、一応北半球でも見ることができる星なので、世界各地でさまざまな言い伝えがある星です。言い伝えではトロイア戦争で活躍した水先案内人や総舵手だったが帰還途中で難破したどり着いた先で蛇にかまれて死んだ人だといわれています。

中国では長生きする南極老人の星で見ると長生きするといわれていますが、日本の一部では死んだ漁師で海を時化させて仲間を迎えに来るという言い伝えがあります。

カノープスは日本から見られるのか

カノープスは日本で見ることができます。ただし、天球の緯度が比較的高いため、東北地域から南側でしか見ることができません。東京の場合は水平線上に輝くカノープスを見ることができますが、光害や大気による散乱などで暗くなっており全天で2番目に明るい星とは考えられないほど見え辛い星になっています。

九州や沖縄では本州よりも少し高い高度に上りますが、相変わらず見つけやすい星とは言い辛いです。

南半球と北半球の星空の見え方の違い

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

地球は歳差運動もありますが地軸を軸としてほぼ一定の向きを維持して自転しています。そのために、赤道を中心とした北半球と南半球では見える星空が異なります。最も大きな変化が見られる天体は太陽で、東から上って西に沈むのは変わりませんが、地軸が傾いているため南ではなく北の空に上ります。

南半球に行ったら星空の違いも楽しもう

南極星はあるか・南極星付近の10の星座・北半球との星空の違い

大航海時代に初めて南半球の星空を観測した人船乗りたちは、北半球と異なる星空で南半球で初めて遭遇した出来事や動物の名をつけた星座を作りました。北半球と南半球では見える星座が異なるので、南半球を訪れたときは普段とは違う星空を楽しんでみましょう。

夜空の星々に思いを馳せよう

南半球特有の星である南極星や、北半球では見ることのできない星座などをご紹介しました。このほかにも、夜空の星々に関わる素敵な記事がいくつもあるので、ご紹介します。

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